2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

知里真志保のアイヌ学批判

大江健三郎氏は知里真志保に関して次のように述べる。 知里博士が戦いをいどみ、そして絶対に全滅させる敵は、一般的にはよきアイヌ理解者と目されている学者たちである。博士はそうしたアイヌ理解者の精神の奥底にアイヌへの見くびりや、安易な手をぬいた研…

アイヌ学の誕生

日本におけるアイヌ学の権威と言えば金田一京助がまず思い浮かぶだろう。金田一によるアイヌ学について少し考えてみたい。 金田一とその弟子に当たる知里幸恵・知里真志保については丸山隆司氏の『〈アイヌ〉学の誕生ー金田一と知里と』(彩流社、2002年…

北海道旧土人保護法成立の経緯

エスノサイドは何も武力のみで成立するのではない。一番効果的なエスノサイドは同化政策である。言語を奪い、文化を抹殺する。その時に完全に同化するのではなく、その文化に「未開」という劣等性を刻印したうえであたかも博物館か何かに残すような形で「保…

アイヌモシリの「日本」への併合

エスノサイドは大量虐殺のみによって遂行されるのではない。まず先住民族の居住しているところに大量の人口を流入させ、先住民族を少数民族にする。これだけで先住民族のアイデンティティは危機に陥る。多数派になった段階で経済活動における規制緩和を行い…

開幕戦

みてきた。安藤優也投手勝利。私が観戦した試合で安藤投手が投げると必ず負けるので、とりあえずよかった。4回の相川捕手の打球、あれはフェアでタイムリーだと思ったがファウルの判定だったのでもうけ、と思ったら文句なしのタイムリーを打たれてプラマイ…

場所請負制へ

エスノサイド(民族抹殺)は何も暴力によってのみ行われるのではない。我々はどうしても暴力による弾圧に目を向けがちである。しかし我々の目に触れる「暴力」は抑圧された側の「暴発」に対する「制圧」という形で現れている。抑圧者側に立つと、暴力の非対…

先住民族の歴史

アイヌは先住民族か。最近まで日本国政府はアイヌを少数民族としてすら認めていなかった。アイヌは同化されて完全に日本人になった、という主張だったのだ。アイヌを含んだ単一民族論というのは、アイヌが「日本人」に完全に同化された、という理解である。…

志位和夫委員長の書簡

タカマサ氏のブログ(「タカマサのきまぐれ時評2 自民党議員の一部のように、野蛮なセリフよりはましだが(社民・共産のチベット問題へのハンパさ)」)経由で知る。 日本共産党のサイト。(「チベット問題――対話による平和的解決を/志位委員長が胡錦濤主席…

福島みずほ党首の発言

鳥井正宏氏のブログ(「http://tokidokilogos.blog109.fc2.com/blog-entry-126.html#comment」)経由で知る。 社会民主党のサイト(「社民党OfficialWeb┃広報┃社会新報・今週の厳選記事・08年03月26日号」)。 【チベット】対話による平和的解決こそ望む 会…

シャクシャイン戦争

シャクシャイン戦争は1669年に起こったアイヌ最大の対和人闘争である。これに敗北したアイヌは和人に従属させられるようになり、交易を主流としていた前期アイヌ文化は終結し、後期アイヌ文化がはじまったとされる。しかし以前にも述べた通り(「2006-09…

クナシリ・メナシの戦い

小熊英二氏の『〈日本人〉の境界』(新曜社、2001年)の次の言葉を自戒として胸にとどめたい。 この世界を「神」と「悪魔」に分けてしまうことは、必ず神話をつくりだし、憎悪と蔑視の対象を生み出さずにはおかない。そのとき、抵抗の論理だったはずのナ…

パリーグ

もう開幕しているし、難しい。知識がないのもあるが、結構均衡しているのもある。 ここでも昨年のAクラスとBクラスの間の断層はある。つまり日ハム・ロッテ・ソフトバンクと楽天・西武・オリックスの差異である。しかし波乱要素はあって、どこが台風の目か…

今年の順位予想と開幕オーダー予想

セリーグの予想はかなり簡単だ。昨年のAクラスとBクラスの力の差は大きい。巨人・中日・阪神でほぼAクラスは確定。阪神がもしかしたらBクラスになるかもしれない、という感じだ。 巨人は「めちゃくちゃな」補強をしたが、アレックス・ラミレス外野手の補…

チベット問題をどういう視座で分析するべきかー教条左翼の限界ー

どこからかのリンクで「比較的マシなサヨでもこの程度なんだわなあ/「アリバイ的」ってw 」(「http://c.2ch.net/test/-/asia/1205846520/297」)と言われた。「マシなサヨ」と言われたのは光栄なことだが(笑)、反省すべき点もある。そもそも共産党とい…

チベット問題を取り上げる「主体的契機」

世の中に人権弾圧問題は数知れずある。それを全て論っていけばきりがない。このブログは人権弾圧問題を取り上げるブログでもなく、本当はここのところ増備されている車両とか、新しく入ったシパリウィニとか、今読んでいる『日本中世のNATION』の感想…

アムネスティの反応

どうも日本の特定の人からは嫌悪されているらしいアムネスティ。別に左派でもないと思うのだが。チベット問題での対応(「http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=455」)。 アムネスティ・インターナショナル日本(理事長・搆美佳)は…

日本共産党のチベット対応について

赤旗の3月18日の記事(「「死者は13人」/チベット自治区主席が発表」)。もうちょっと書き方がないのか、と思うのは私が「ニセ左翼暴力集団」だからか(笑)?これでは中国共産党の情報の垂れ流しでしかない。 【北京=山田俊英】中国チベット自治区の…

チベット問題を考える議員連盟の声明文

とりあえず(「枝野幸男オフィシャルサイト 立憲民主党衆議院議員」)。 チベット情勢に関する声明私たちは、チベット自治区を中心に発生しているチベット人と中華人民共和国当局との衝突によって、死傷者が出ている事態を深く憂慮するとともに、事態の平和…

共産党支部の動き

共産党のある支部が次のようなブログを書いている(「ポラリス-ある日本共産党支部のブログ チベット自治区暴動への対応 中国政府の対応は誤り!」)。一枚岩の共産党としては珍しい。こういう動きがせめてもの救いか。 中国のチベット自治区の首都ラサで起…

日本共産党と社会民主党はチベット問題について早急に声明を出すべき

チベット問題についての日本国政府の声明が腰が引けている、という批判が主として反中を主張するブロガーから出ている。その主張は正しい。しかし政府与党の腰が引けているのもある意味仕方がない。おつきあいもある。民主党もまあ仕方がない。おつきあいも…

中国政府の言い分

中国政府の言い分も(「http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008031700268」)。 チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が16日の記者会見で「文化的虐殺」とチベット問題で中国を非難したことに対し、国営新華社通信は17日、「全く無意味」とする…

チベット問題にこだわるわけーダライ・ラマ14世に敬意を持つー

世界には様々な虐殺問題がある。全てを取り上げていくとそれこそこのブログはほとんど虐殺問題によって埋め尽くされるであろう。パレスチナ問題やイラク問題、東ティモール問題、ダルフール問題、クルド人問題、アルバニアとセルビア問題、世に虐殺のタネは…

日本国政府は中国によるチベット虐殺に抗議すべし(偉そうなので題名変更、笑)

個人の抗議活動も意味はあるだろうが、日本国政府は中国政府に対してチベットにおける虐殺行為についてやはり一言あるべきだろう(「http://www.tibethouse.jp/news_release/2008/080314_kashag.htm」)。 事態は緊急を要しており、各国政府、議会、国際社会…

「室町日本」という視座

古代史家石母田正氏は『古代国家論』(岩波書店、1971年)の「はしがき」で次のようにいう。 国家についてのなんらかの哲学的規定からではなく、経験科学的、歴史的分析から国家の属性や諸機能を総括しようとする立場に立つということは、この問題に無概…

戦国時代とは何だったのか

ここまで細かい話を続けてきた。細かい考察を基にして「戦国時代とは何だったのか」という問いに答えを出すと、室町殿の分裂によって室町殿が求心力を失って、分裂した室町殿権威によって有力者が振り回される時代である、と言えるだろう。その意味では戦国…

銀河・あかつき・なは・北斗星1/4号・日本海3/2号

なくなる夜行列車。かつてたまたま大雪の最後に立ち会ったことがある。全く偶然。機関士のサインをもらうファンが多かった。駅員が苦笑いしながら私に「機関士も大変だな」と語りかけてきた。若い人が多かったので中年の駅員は中年っぽかった私に語りかけや…

東国と西国

戦国時代がいつ終わるのか、ということに関してはいくつか説がある。織田信長の入京による織田政権の樹立、或いは豊臣秀吉による小田原征伐、あるいは関ヶ原の戦いであるが、小田原征伐の問題を考えるために、まずは室町時代における東国をみておきたい。 中…

嵐電

所用の帰りに嵐電を使う。「昭和の鉄道模型をつくる」を「平成の嵐電模型をつくる」に加工する、という感じになってきているので、その取材もかねて。北野白梅町から乗車。たまたまモボ301電車が来る。3月1日に復活したばかりの電車。こりゃラッキー。…

シパリウィニ続報

この前のボエセマニィと同じく前のほうをうろうろしている。臆病というのは取り消し。結構積極的に前に出てくる子だ。模様も何となくボエセマニィに似たものを選んでしまっているので余計に似ている。ただアイバンドがないだけ、というイメージ。

シパリウィニ

買ってきた。ボエセマニィはかわいそうなことをしたので、今回は気をつけたい。少し臆病な子かな、という気がする。