無知を自分の思い込みでカバーしても正しい答えは出ないぞ

疋は貨幣単位。例えば鎌倉時代だと1疋が30文。干鮭のことを「カラサケ」などとは言わない。そもそも「干」に「から」などという読みはない。ここは「唐の酒」と読むのが自然。無知を自分の思い込みでカバーしても正しい答えは出ないぞ。

unko大先生のこの金言を胸に「無知を思い込みでカバー」する室町時代人を厳しく指弾する連載。まだまだ続く。そろそろunko大先生から「よくやった」というお褒めの言葉を賜るはずである。いやいや、「まだまだ精進が足らん」と叱責のお言葉を賜るかもしれない。室町時代の「無知を自分の思い込みでカバーして」いる輩を叩くことはunko大先生による御心にかなうことである。
ちなみにブクマでは佐藤水産という鮭の製品で名を知られたメーカーでも干鮭を「からさけ」と読んでいる、という指摘をいただいた。佐藤水産の製品は非常に美味しいのは事実であるが、「干」に「から」などという読みはないし、「果」に「くだ」という読みはないはず(unko大先生のお言葉を敷衍すれば必然的にそうなる。もし「果物」に「くだもの」なる読みを認めればunko大先生の説は崩壊するので、「果物」を「くだもの」と読んではならない)なので、「干鮭」を「からさけ」と読んだり、「果物」を「くだもの」と読んだりしている「無知を自分の思い込みでカバー」している我々無知者たちは悔い改めねばならない。
本日は『時代別国語大辞典ー室町時代編』から「疋」が貨幣単位以外で使われている例を探し、それを批判するシリーズ第3回。ちなみにウィキペディアでも「疋」の貨幣単位以外に用例を紹介していたからunko大先生は当然編集していらっしゃるはず。このような糞ブログにわざわざ降臨いただけるのであるから、もっと影響の大きなウィキペディアに現れないはずがない!
本日は『玉塵抄』。ちなみに昨日『塵袋』としてしまったが、それは「無知を自分の思い込みでカバーしようとして」「正しい答え」が得られなかった、として目一杯自己批判します。
『玉塵抄』は室町時代末期の永禄年間に成立した抄物。

羊千ヒキノ皮ハ、狐一疋ノワキ毛ノカワニハアタラヌゾ

おおっ!ここでも「疋は貨幣単位。例えば鎌倉時代だと1疋が30文」というunko大先生の金言に逆らう不埒者が!惟高妙安に対してunko大先生の金言の時間です。
「惟高妙安よ、無知を自分の思い込みでカバーしても正しい答えは出ないぞ」
先生、ありがとうございました。