WBC雑感

WBCについて。
1 デービッドソン審判員の「誤審」問題
「韓国びいき」とする一部の論調は放置しておいて、米国びいきという批判について。おそらくサンスポの記事が正しいと思う。要するに米国びいきなのではなく、単に技術が衰えているだけなのだ、と。視力が衰えているようで、西岡剛選手の上体の動きが離塁に見えた、とか、メキシコ戦のホームランがエンタイトルツーベースに見えたとか。確かに視力の問題と見れば、説明はつく。あとは手続きの問題だ。判定を変更する時の手続きがおかしいのは事実。
気になるのは、とりあえず変な情報に動かされて「陰謀」を主張する動き。感情的な批判は逆に米国に有利になるという点だ。今回のWBCの問題点を冷静に分析する必要がある。たとえば技術面。AAAの審判員に審判をさせる、とか、審判団が米国中心だとか、そういう点は問題提起すべき点だ。しかし感情的な批判がそういう本質的な問題を隠ぺいしていることに、少なくともテレビなどのマスコミは敏感になるべきだろう。
2 負けに不思議の負けなし
今回の日本代表の戦い振りはこれにつきる。
アメリカ戦。「誤審」に泣いたとは言え、つなぐ野球をメジャースター軍団にやられてはいけない。
韓国戦。細かいことを言えば、キャッチャーの替え時。結局最後まで里崎捕手でいったが、藤川投手登板のところでキャッチャーも谷繁捕手という選択もあったのではないだろうか。どちらかといえばイケイケのリードをする里崎捕手は、スタートにはいいかもしれない。しかしピンチになった時には、谷繁捕手の方が安定感のあるリードをするような気がする。里崎捕手を見ていると、昔の関川浩一捕手を思い出す。藪惠壹投手とのコンビはある意味すごかった。
そもそも杉内投手を引っ張りすぎではないだろうか。で、あそこまで引っ張った以上は、藤川投手出はなく、いきなり大塚投手か久保田投手だろう。意外と藤川投手はああいう場面では投げない。イニングの初めからいく。
3 展望
韓国チームはモチベーションが下るだろう。兵役免除が決まったから。日本に勝機は十分にある。イチロー外野手の態度は日本国内では賛否両論あるようだが、あの気迫があれば、十分に勝つ可能性はある。