阪神9−ヤクルト1

勝利投手は江草仁貴投手。八回を投げて無失点。シーツ一号二号、関本健太郎一号、金本知憲一号。というわけで圧勝。
江夏豊氏の特色あふれる解説に注目。かなり投手より。たとえば花田真人投手がシーツ内野手本塁打を打たれた時、古田敦也捕手のリードに疑問を呈していた。いわく「あそこしか投げるところがない」。他に花田投手が打ち込まれている時に誰もマウンドに行かない。これを問題視していた。阪神びいきなのではなく、投手びいきなのだ。
その江夏氏の視点が最も出たのが、九回裏江草投手に替えて久保田智之投手を登板させた時。江夏氏は「かなり無念だろう」と言っていたし、かなり批判的なコメントをしていた。確かに野村克也監督とか星野仙一SDだったら、江草投手の完投だろう。岡田彰布監督はあえて久保田投手に替えた。これは一つは久保田投手が実戦不足で調子が上がっていないことを踏まえたもので、もう一つは「今年も久保田で締める」という意思表示だろう。私は岡田監督のその采配に師匠の吉田義男氏の影響を見る。吉田氏は確かに投手交代が早かった。そして型にこだわっていた。米田哲哉投手コーチ(当時)との軋轢はそれが原因だった、という報道もあった。多分そうなのだろう。岡田監督のもう一人の師仰木彬監督も投手交代が早かったような記憶がある。近鉄時代権藤博投手コーチ(当時)との軋轢もそれが原因だと推察できる。今回は江草投手が「同年が多いので、助け合っていきたい」と発言したが、江草投手は株を大きく上げたと思う。江草仁貴投手には注目していきたい。