短歌の読解

短歌の読解はまず五・七・五・七・七にわけること。これで終わり。解けるはず。
例を挙げましょう。
 冬ながらそらより花のちりくるは雲のあなたは春にやあるらん
意味分かりませんね。分けましょう。
 冬ながら そらより花の ちりくるは 雲のあなたは 春にやあるらん
何となくわかるでしょ?
「冬ながら」というのは冬なのに。「そら」は空、「雲のあなたに」は「冬のソナタ」とは何の関係もない。こういう難しいものには注が付いている。「むこう」
歌意はこうなります。
 冬なのに、空より花が散ってくるのは、雲の向こうは春なのだろうか。
問題
 「花」とあるのは、実際には何だと考えられますか。
解答
 雪
解説
この歌の作者清原深養父は多分太田光風にボケているはずです。
「いやあ、冬なのに空から花散って来るじゃん。雲の向こうって春なのか」
ですから田中裕二風に突っ込むのが礼儀です。
「見りゃわかるじゃねえかよ、雪だよ!雪!ぼけてんじゃねえよ!」
ね、簡単でしょ。
もう一つ。塾の生徒がだれ一人答えられなかった難問。
 奈古の海霞の間よりながむれば入日をあらふ沖つ白波
分けましょう。
 奈古の海 霞の間より ながむれば 入日をあらふ 沖つ白波
「奈古の海」には注がついています。富山県です。「富山湾を霞の間より眺めたら」までは問題ありませんね。ここで問題。
 「入日をあらふ」とは、何がどのようになっている様子を表していますか。
解法
 入日=夕日。問題ありませんね。少なくとも日の入り位は思いつくでしょう。しかし日の入りを夕日に変換できた生徒いませんでした。で「沖つ白波」には「沖に立つ白波」と注釈。そしたら「あらふ」ってわかりません?そら、夕日が海に沈もうとしている様子、以外の解答思いつきますか?五分〜十分かかりました(涙)。しかも上位クラスの方が苦戦しました。
ちなみに枕詞を覚える必要はありません。意味の分からないものは無視。これでOK。中学受験レベルでは問題ないでしょう。「ひさかたの」→光「たらちねの」→母、位でしょうか。応用編で。しかしこれ知らないと解けない、という問題は見たことがあまりない。