塾講師のなりかた

今日は大学生、フリーター、ニートの皆さまの中で塾講師に関心のある方への実践講座。関係のない人も、塾業界の裏側をのぞく気で、お付き合い下さいませm(__)m
塾に入ろうと思えばまず♪タウンワーク♪などの求人雑誌や新聞の求人欄をチェック。友人の紹介という手もあります。私は最初の塾はバイト先の高校の事務室にあった求人欄で応募しました。結構落ちます。気にしないこと。塾によって試験の内容は異なりますが、学力試験はあります。面接もあります。模擬授業はあったりなかったり。学力試験がなかったのは今勤務中の塾だけ。普通の塾は絶対にあります。担当しようと思っている科目の中学生レベルはないと苦しいかと。逆に言えば中学生レベルでいいのね。ちなみに今行っている塾で学力試験がないのは、紹介でしか取らないから。しかも大学院修士課程を修了していないととらないから。大学院修士課程在学中で取ったのは緊急で理科の先生一人だったかな。だからここの塾の講師は塾長はどうだか知らないが、他は全員修士学位を持っている。ちなみに修士学位を持っていることと、塾の講師に向いていることは全く無関係なので注意。こちらも紹介する時にはその人の適性を見てから紹介します。変なん紹介したら、こちらまで苦労するし。
通ったと仮定します。時給は二〇〇〇円前後が相場でしょう。私は最初の塾では二五〇〇円でした。修士学位取得していたので。そこの塾は学生は二三〇〇円スタートで、院生・社会人は二五〇〇円スタートです。結構いいかも、と思われた方、注意して下さい。割には合いません。時給二五〇〇円では十万稼ぐのが精いっぱいでしょう。それ以上稼ごうと思えば、学業を犠牲にする覚悟を持って下さい。お金を稼ぎたければコンビニのバイトの方が割に合います。なぜかといいますと、塾の講師は時間外労働が多いです。授業時間だけ働けばいいのではありません。準備やこまごまとした雑用、これらはすべて時給に入っています。それがあるから比較的高いにすぎません。ちなみに私は今時給五〇〇〇円です。生活がそれ中心ですから、社会人としての生活が出来ています。
では塾講師の仕事を見てみましょう。基本的には授業開始の30分前には入っていましょう。もちろんそれまでに家で予習、小テスト、補助プリントを作ってきているのが条件です。塾に入ってからでは出来ません。済ませて下さい。時間は結構かかります。授業の予習は授業時間くらいとります。で、小テスト、補助プリント作成。手書きはご法度です。基本的にはワープロで。
塾に来ると、保護者対応、電話対応、教材の印刷、生徒対応であっというまに時間がすぎて行きます。授業直前にはミーティング、連絡事項の確認です。塾の行事の案内とかをいちいちします。
授業。これは塾によって全く異なります。以前いたところでは「起立、気をつけ、礼、着席」のあとに何と「合掌」がありました。生徒に「合掌」をさせるのです。怪しい宗教ではありません。怪しいけど。どっかの塾の真似事です。どっかの塾の元理事とやらを招いてきて、業績を上げようとしたのです。その理事が提唱したのが「合掌」。今でもやってるのかな。その理事二年でお払い箱だったが。その後宿題のチェック。宿題を出した以上は厳しくチェックして下さい。子どものころ宿題をほとんどさぼっていた私もチェックしていました。なぜかといいますと、このチェックを怠ると、まじめにやってきた子供が怒るんです。で、親からのクレームにつながるんです。「うちの子は宿題をきちんとやっているのに、先生が見てくれない。どういうことですか」って。「宿題は自分のためにやるんとちゃうんかい」というツッコミはNGです。親も子供も多くは先生に褒められるために勉強をしています。本末転倒ですが、それは気にしない。宿題のチェック、小テストを経てようやく授業。板書はあまりしないこと。板書を充実させると黒板に向かって授業をすることになります。そうすると生徒は手をぬきます。常に生徒をにらみつけておかないと、授業崩壊につながります。
授業が終わります。すぐに帰ってはいけません。欠席した生徒の家に電話をして宿題を伝えたり、無断欠席の場合は理由をたずねるなどの仕事があります。また中学生の場合、テスト前には激励TELというはた迷惑な企画もあります。生徒の家に電話をして様子を尋ねるのです。大手チェーン塾ではこういうアホなことをやらかします。生徒の身になって下さい。勉強していたら急に塾の先生から電話かかってくるんですよ。うざいだけです。でも業務です。さからってはいけません。黙々とノルマをこなします。三〇分後にはようやく帰れます。
わかりましたか?塾講師は契約時間プラス一時間は拘束されています。時給はそれ込みです。さらに教材作成や予習など様々なことに時間をとられます。そのことを理解した上でバイトして下さい。決して割はよくありません。