うちの塾の特殊事情

うちの塾は個人経営の塾です。講師は全て紹介。私は大学院の知り合い(先輩か後輩か微妙)から紹介していただきました。その知り合いも知り合い経由です。私も数人紹介しました。全て人間関係で選ばれております。その結果わけのわからないことになっています。
例1、算数の先生も理科の先生も文学研究科。理科系の大学院関係者は貴重です。実験が入るため、拘束の多い塾の講師をやりたがりません。理論系の人間を選ぶことになります。ちなみに我が塾にいる唯一の理系の講師は小惑星の何かを計算で求める、という研究でした。理論系なので拘束が少なく、塾の講師ができるわけです。観測系になると絶望的で、結局その講師はハワイ島の観測のため塾止めました。
例2、歴史学者のオンパレード。うちの塾は多くが歴史学研究者です。四人います。古代史が二人、中世史が一人、近世史が一人。昨年までは近代経済史もいましたから、これだけで大学に史学科が作れます(笑)。古代史一人は算数担当です。ちなみに理科講師の一人は小惑星の研究者ですが、もう一人は医学史の研究を行う日本学の研究者です。かつて人類学者もいました。どんな塾やねん、といいたくなります。
なんでこんなアホなことを塾長はやっているのでしょうか。実は意味があります。中学入試は親の意向が大きいのです。学生のバイトがやっている、というのを嫌う傾向にあります。何か頼りなく感じるのでしょうね。「うちの講師は全員大学院修了しています」というのが売りなんですね。時給はねあがるだけなんだけど。阪神間の高級住宅地の近所にあるので、少々月謝が高くても来るんです。なんせ送り迎えの車、ほとんど外車だし。矢野輝弘の行きつけのパン屋近所だし、(自粛)投手や(自粛)コーチや(自粛)春団治の子供が来ているし。何か阪神タイガースご用達の塾ですから。ちょっぴりセレブっぽい塾です。働いている人間は全くそんなことありません。塾長も実はとまどっていたりします、セレブな保護者に。で、癖の強い塾長、とか、親にスパルタ、とか言われています。いや、別にこてこての関西弁でいいたいこという人なだけだが。