うちの塾の一日

上記のような事情で私の塾生活は少し下に書いた塾講師ライフとは異なります。
まず、授業前30分程度ということなので10分前でも文句は言われません。ただ余り遅いと生徒と一緒に塾に向かうということになります。結構苦痛です。特に保護者付だったら最低です。お母様と話すことなんか何もありません。この段階では昨日の阪神の試合結果で頭がいっぱいだったりします。だから30分前には塾に着くようにしています。自衛策です。私は家が遠いので一時間半かかります。従って授業の始まる二時間前には家を出ます。それでも授業は夕方からなので、家を出るのも午後です。それまでは掃除・洗濯などをやっています。妻は午前中パートですから、私が家事を負担します。ゴミを棄てにいく時に、マンションの住人に会うときまりが悪いです。「あそこの旦那さん、奥さんを働きにいかせて、自分はうろうろしている」などと思われてるんじゃないかな、とか、「不審者が昼間からうろうろしている」とか色々考えてしまいます。
一時間の電車通勤の後、塾に着きます。睡眠はばっちりです。一時間は寝ています。寝過ぎて頭が重いです。塾に着くと電話対応とかありそうですが、私には電話対応する義務はありません。電話対応はきちんと訓練を受けたバイト君たちがやってくれます。私は経験があるので、バイト君が忙しい時には電話を取りますが、バイトからは文句が来ます。「私がやりますので」と。研究者だから社会常識ないと思われているのね。
予習は十年目ともなりますと、速攻できます(それでも一応一時間の授業のために15分かかるのだが、どうも遅いようだ。昨年もやった問題だったら10分)。だから塾に着いてからやります。家ではやりません。頭の中に教えるべきノートが出来ています。五年目からできるようになりました。それでも少しずつ教え方を工夫はしています。むしろネタ仕込みに時間がかかります。今日はヒロシねたをどこでしようかな、とか、ギター侍をどこで使うか、とか。
ネタばかりではバカにされます。そこで文の批評を行ないます。これで一気に尊敬度アップ。特に論説文の作者の言っていることを批判すると大変喜びます。その批判が当たっているかどうかは度外視。あくまでパフォーマンスですから。
保護者対応は全て塾長がやります。他に人間は一切かかわりません。あまり関わらないので、その生徒の状況がつかみづらい、という難点はあります。ある程度知っておいた方が対応しやすい、というのは確かにあるので。
帰るのだけは、すぐに帰ってはいけません。自分の受け持ちの生徒が帰るまでは残ります。塾長が30分も延長した日には最悪です。塾長はやります。受験直前になれば。帰れるまでに授業終了後50分待ち、ということも。受験直前になると生徒も不安になるのか、相談事が増えます。その対応も大変です。理科は行列が出来ています。国語は全く質問に来ません。だから社会の質問を受けてやったりします。国語でたまに質問に来るとすれば、問題文の誤字脱字の指摘だけです。生徒「これ間違っていませんか?」私(見りゃわかるだろ)と思いながら「うん、間違っているね。直しておいてね」と答え、(どうでもええがな、気になるんだったらテメエだけ直しとけや。)と心の中で思っております。
通勤時間は一時間半。途中まで理科の先生と一緒に帰るので、生徒の情報交換。誰がさぼっていた、とか、今日は誰が頑張っていたとか。これ意外と大事です。国語と理科ではまるでイメージが違います。理科がパーのヤツが、国語よかったり、その逆だったり。
家に帰れば十一時。飯食って、風呂はいって寝るのは三時過ぎ。夜型だ。