さて、実際に学校制度に対応できる適応力とはどのようなことをいうのでしょうか。実践的に見て行きましょう。
こんな人はいませんか。
1 宿題はやらない。
2 テストはやりっぱなし。
3 一人だけで動くことが多い。
4 忘れ物が多い。
5 整理整頓が出来ない。
これは別に演繹的に導き出された「勉強が出来ない人」の要素ではありません。私の小学生時代の姿です。すみません。
ただ、こういう人は多分小学校の成績は悪いでしょう。もちろん中学受験は望むべくもありません。先生の受けも悪いでしょう。こういう生徒を快く受け入れてくれた私の小学校時代の諸先生方に感謝したいと思います。
では取り敢えず上に挙げた「ダメな生徒」はなぜだめなのか、を考えたいと思います。なぜ、という原理を考えずに無理やり矯正してもいい結果は出ません。
1 宿題はやらない。
宿題というのは、基本的にその日やったことを定着させるためにあります。従って家に帰るとすぐに宿題をやりましょう。提出日直前にやるのは無意味に近いです。形だけ整えてもだめです。先生の目はごまかせても、学力はごまかせません。ちなみに時々性格のゆがんだ先生がいて、生徒に対する嫌がらせのために宿題を出す先生がいますが、そうであると判断された場合は宿題をむしろやらないことをお勧めします。見分け方は、難しいですが、授業と対応していない、あるいは以上に多い、などのことがあれば、親がでしゃばって学校と交渉した上でサボタージュをすることも視野に入れましょう。ポイントは、あくまでも学校と交渉した上でのことです。子供は宿題が嫌いなことが多いです。嫌いな宿題は何とか知恵を絞ってやらないで済まそうとします。子供の言い分を鵜呑みにしないように。同時に学校の言い分も鵜呑みにしないように。子供の授業内容と宿題を把握しておきましょう。ただただ口うるさく「宿題をしたの?」「宿題をしなさい!」と連呼するだけでは全く効果がありません。親も頭を使わないと、子供に学校制度に対する適応力をつけることはできません。ハビトゥスの再生産とはそういうことです。子供がどういう授業を受けているかを理解する能力をつけるべく親も勉強して下さい。しかも親が子供だった時とは要求されることが異なっています。ここのところを理解して適宜介入しないと、私の親のように「僕の子供だから頭はいいはずだ」という錯覚に陥って、子供の成績は悪くなります。それともう一つ注意点。これはあくまでも小学校時代に相当することです。中学生になってから、この点を矯正しようとしても手遅れです。
時間がないので2以降は稿を改めて。