宿直員の夕食

O炊き
宿直員Oさんの得意メニュー。西洋近代史専攻のOさんによると「ぼくのごはんはナチス並の犯罪ですよ」と言っていた。よくわからない喩えだが、ようするにまずい、ということらしい。日曜日には日直という仕事がある。宿直一晩分の給料がもらえるわけだからおいしいのだが、昼飯を食べなければならない。「インスタントラーメンでよければぼくが作りますよ」とOさんが言う。いや、おれが作る、といいたいが、私より六年も年長の人に逆らうわけにはいかない。何か作りたそうな雰囲気を出していたので「おねがいします」と相成った。いつまでたってもお呼びが掛からない。30分後、出来たとの知らせ。何でインスタントラーメンに30分もかかるんだ、と思いつつ宿直室にいくと、驚愕の情景が・・・。
汁がない!!麺が極太!!!ぬるい!!!!多分作り方はこうだ。まず麺をゆでる。ゆで上がって器に移す。これを慎重にゆっくりとやるのがコツ。さらに麺とスープを器に盛ってから冷蔵庫からハムとネギを取り出す。やおら切る。ゆっくりゆっくりと切って行く。そして丁寧に上に並べる。できあがり。こんな作り方をしたとしか思えないラーメンだ。
こんな人が作る飯でも以外と食える*1。それがO炊きだ。コンセプトは手抜き。では作り方を。
まずおでんを作ります。おでんのよいところはおでんのもととじゃがいもとニンジンとコンニャクとちくわを掘り込んで適当に炊いているうちにできるところです。そこにさんまの開きを焼いたものをのせて出来上がり。皿の枚数節約になります。これに炊飯器で炊いたごはんを添えればO炊き定食のできあがり。上のサンマは何だ?という疑問はNGです。一切の疑問を捨ててありがたくいただきます。っておれが作りますよ、頼みますよ。下手なくせに作りたがるんだから、Oさんは。
ちなみにOさんの入れてくれるお茶もめちゃくちゃまずかった。お茶をあれだけまずく入れる秘訣はわからずじまい。いや、普通に入れたらそこそこ入るでしょう。あれだけまずいお茶を再現するのは不可能だった。
これも仕事だ・・・。

*1:他のメニューも見てくれは思いっきり悪いが一応食えた。ただ私は味音痴だったのも事実だ