反天皇制メディア

産経新聞の記事はすごい。天皇発言を自社の都合に合わせて編集か。私が天皇だったら怒っているな。
もっとすごい記事を発見した。秋篠宮発言を捏造か。天皇発言の場合は、発言の中身のうち、自分にとって都合の悪い部分を意図的に削除したのだから、私が天皇だったら怒っているが、普通はそこまでめくじら立てないだろう。真意全体が歪んでいるわけでもないから。問題は秋篠宮発言だ。発言していない発言が産経新聞に載っていたそうだ。「また今年から、フジサンケイグループが一体となってこの顕彰制度を主催することになり、「環境」と「経済」が両立する持続可能な社会の実現に向けて、ますますその役割を深めていくことを希望します。」という言葉が本来なかったのに、四月一五日付で掲載されていたという。一六日付で訂正記事が出るが、「引用の過ち」というどこをどう間違ったらこのような言葉が出てくるのだろう。どう考えてもこれは意図的な捏造だ。こういう捏造は生身の人間に対しても失礼千万だろう。私がこれをやられたら厳重に抗議するだろう。産経新聞は口を開けば、皇室への敬意や日本の伝統への敬意を主張するが、その「敬意」とは、おそらく自分に都合の好い「伝統」に対する敬意であり、彼らにとって皇室とは自分に都合の好い宣伝道具でしかないのであろう。一人の人格に対して払うべき敬意を払っているとは到底思えない。反天皇制主義者であるはずの私(爆)の方が、産経新聞よりも、皇室に対する敬意を持っていると確信する。というか、私はそこまで皇室の人々の人格を冒涜する気にはなれない。*1
思うに産経新聞にとって皇室の人々は人格を持った「人」ではないのだ。「神」なのだ。「神」ならば自己主張はしない。「神」をまつっている人の都合の好いことしかいわない。しかし残念ながら天皇は「神」ではない。人格を持った「人」である。産経新聞は「神」として天皇を崇拝しているかも知れないが、「人」として扱っていない。私から見れば、これほどの人権侵害はないと思うが。
もっとも産経新聞は「復古」に名を借りた親米メディアなので、天皇にせよ、日本の伝統にせよ、アメリカの都合に合わせて利用しているだけか。今流行しているプチ保守も所詮日本の伝統とか、天皇とか、どうでもよくて、アメリカ共和党の利害に一致したことしかいわない非国民だし。ばりばりのサヨク絶滅危惧種)の方が日本の伝統や天皇に対する敬意があるはずだ。大体「国民の皆さんと憲法を守り」と言い切った人だからな、今の天皇は。

*1:私は代替わりのころに流行した昭和天皇の人格を否定する形での反天皇制運動には違和感を持っていた。結局そこしか論点のなかった反天皇制運動は、平成の世の中になって批判するべき場所を失い、瓦解したのだ。