何しに来てるの?

ここの所どら様との対話が続いていたが、そもそもの発端は、出来の悪い生徒の話だった。何をしに塾に来ているのだ?といいたくなる生徒が毎年数人いる。私は基本的に勉強をする気のない生徒は放置する方針なのだが、それをいいことにずっと落書きしている。その生徒にかけるべき努力を他の熱心な生徒に向けるのが正しい、と思っている。というのは、そういう生徒にかけるべき手間は膨大なものになるのだ。ほとんど付きっきりにならないとだめだろう。目を離せば速攻他のことをやるに決まっている。その生徒をずっと見ていれば、その生徒は不快に思うだろうし、他の生徒には目は回らない。だから放置。これ最強。やる気が出たら、遅れを取り戻すべく、相応の指導はする。自分でやる気を持ってもらわなければ、どうにも仕様がない。
で、思うのだが、そういう生徒に中学受験をさせるのは間違ってないか?という話なのだ。そういう生徒は、多分中学受験の経験から勉強嫌いになるだろうし、一旦勉強嫌いになると、それを直すのに多大な手間がかかる。さらに中学入試をすれば高校もそのまま行けたりするので、勉強をする機会はない。かなり成績が悪い生徒でも、塾で指導すればどこか通るのだ。それが怖いところだ。そういう生徒が大学に来ると、びっくりするような学生が出来上がるのだ。底辺校はほとんど学級崩壊、サル山状態だと、知り合いの大学教員がぼやく。そういう学生は大学ではもちろん学ぶことはあり得ない。で、就職もまともにできない訳だ。小学校を最後に勉強しなかった人物のオツムの程度はしれている。公立中学卒業の人の方が余程勉強しているはずだ。もっとこわい話がある。来年から私のバイト先の大学も小学校を新設するのだ。小学校に入るまでに人生の全ての勉強を終えたヤツが大学に入ってくるのだ。どうしよう。
というような話で負け組・勝ち組の話が出たのだ。つまり中学入試をしたから、どうだ、という話ではない。
たとえば私が小学校の時は中学入試をする人が少なかったのだが、今の時代、私が生きていたら多分勉強嫌いになったのではないか、と思う。中学入試はきついよ、やっぱり。だからもし中学入試をさせたい場合には、お子様とよ〜く話し合うことをお勧めします。中学入試をするだけが人生ではありません。という話でした。ただ私の生業からいえば、みんながじゃんじゃん中学入試をしてくれれば、それだけ私も生活が楽になるわけで、やっぱりみんな中学入試を受けましょう(←私利私欲)。