安倍ちゃん切られたかな?

もともと小泉純一郎総理大臣との関係は微妙なところのある安倍晋三官房長官。今回ヒューザーで名前が出たことで、よけい立場がまずくなったのは事実だ。所詮政策秘書だ、と言ってもやはり痛手だろう。小泉総理はどうするだろうか。考えられるシナリオは二通り。安倍長官により一層の忠誠を求めるか、安倍長官を切るか。多分安倍長官は小泉総理にすがるだろう。小泉院政安倍総理のもと、完成する。もともと安倍長官は小泉院政の枠内には収まらない政治家だと目されてきた。これは安倍ファンのみならず、安倍嫌い(私もそうだ)からも見做されてきたことである。ポスト小泉としては、小泉総理にとっては好ましからざる候補者であったことは事実だ。最近の高支持率を見ても、小泉総理をしのぐ人気を誇っており、小泉総理にとっては目の上のたんこぶであったことは間違いない。だから城内実衆議院議員を切り、拉致問題での発言を後退させ、女系天皇制を容認する皇室典範改正問題に関して党議拘束をかける方針を官房長官に言わせたのである。本来ならば、党議拘束は党幹事長の仕事であるはずだ。それを官房長官に行なわせたのは踏み絵である。そして今回のヒューザー問題で名前の出たことで安倍長官の立場はよけいに悪くなり、小泉総理の立場はますます固まる、というわけだ。小島進社長絡みの人間として名前は出ているが、痛くもかゆくもない。ヒューザー問題で一番笑っているのは小泉総理だろう。
ヒューザー問題で専ら名前が出ているのが森派議員であることも、小泉総理にとって有利に働いている。小泉総理にとって森喜朗前総理の影響力は邪魔なだけなのだ。伊藤公介前国土庁長官と安倍長官がとんだところで痛いのは森派だ。チルドレンという小泉派を80議席前後押さえている小泉総理にとっては、桎梏が消えることを意味する。
ライブドア問題も小泉総理に有利に働いている、という見方(「世に倦む日日」)すら存在する。