ポスト小泉展望

ストップ・ザ・コイズミというのは、ある言語学研究者によると「変な英語」らしいが、まあ小泉政権が象徴する新自由主義への批判であろう。ポスト小泉を見ていて、面白いことに気付いた。アジア外交における単独主義か、協調主義か、という点では小泉総理の方針を引き継ぐのが麻生太郎外務大臣安倍晋三官房長官。それに対し、YKKの内のYこと山崎拓自民党副総裁やKこと加藤紘一元幹事長、福田康夫官房長官谷垣禎一財務大臣と歩調をそろえて靖国問題を中心に小泉政治から一定の距離を置きはじめた。私が注目したいのがYKKの分裂である。YKとKに分裂した。特に小泉総理からかなり恩を売られたはずの山崎氏の離脱は、小泉総理にとっては痛くもないけど、気分のいいものでもないだろう。
もう一つの争点である格差社会の問題。小泉総理は格差社会の到来を認めたくないようだ。自分の政策で勝ち組と負け組の格差社会が生まれたことを云々されれば、普通はそれは強烈な政権批判である。不思議なのは、格差社会で負け組に属する人々がこぞって小泉支持に回ったことである。私は負け組確定なので、小泉支持には回らないのであるが、私と同様に負け組確定の人が、それに気付かないのか、気付きたくないのかわからないが、勝ち組のための政治を支持している。この問題で小泉総理に同調したのが麻生氏。一方安倍氏格差社会の到来を認めた。その意味で小泉政治とは一線を画すつもりか。
こう見て見ると麻生氏は野心満々だろうな。安倍氏も色気がいっぱいだが、党内でかなり異論が噴出している模様。
そこで小泉劇場は続く - 次に抵抗勢力として粛清されるのは麻生太郎 : 世に倦む日日からパクリ。原文では潰されるのは麻生太郎だが、むしろ小泉総理にとっては安倍晋三が最大の課題だろう。
安倍晋三圧倒的有利の中で、総裁選が始まる。そこに小池百合子が手を挙げて、「私も総裁選に立候補します」と宣言するのだ。誰もがあっと驚く。そして麻垣康三は「おいおい、そんな話はないだろう」と文句を言い出す。サプライズ。そこで小泉首相が登場して言うのだ。「私は小池さんを支持します」。小泉マジックである。そして総裁選を話し合いではなく公選に持ち込み、例によって街頭に立って全国の自民党員に訴えるのだ。「何で女じゃ駄目なんですか、何で男じゃなきゃいけないんですか」「女性にだってできることはありますよ」「何で党員歴が長くなきゃ総裁ができないんですか、当選回数が多くなきゃ総理大臣の資格が無いなんておかしいでしょう」「私はそういう自民党の古い体質をぶっ壊すと国民に約束したんです」「皆さん、ぜひ自民党に入党して小池さんに一票入れて下さい、皆さんの力で小池さんを新しい総裁にして下さい」「女は駄目なんて言っている抵抗勢力はこの小泉が許さない」。どこかで聞いた話である。いつもの話と同じである。これで麻垣康三は粉砕される。
ちなみに私の議論は思いつきなのでたとえば山鹿ニュース‐山中鹿次のブログ‐1月18日号日本の政治、経済展望 - ランニング関西編集‐山鹿ニュース:山中鹿次のブログ‐ - Yahoo!ブログなどご一読願いたい。