だらしない生徒

一人の生徒が事務室にやってきた。曰く「鉛筆貸して下さい」だと。筆箱を忘れたのだ。三年生や四年生のために塾では鉛筆・赤ペン・消しゴム・定規セットの貸し出しを行なっている。しかし六年生が三日連続で借りに来るのは、な。と言うわけで「友達に借りろ」と相成った。というよりも私からすればそもそも何で貸し出しセットがあるのだ、という気がする。そんなもの友達に頭を下げて借りるものだろう。
授業中。通路に教科書が落ちている。「その教科書誰のや」。想像はついていたが、やはりそいつのだった。忘れ物をする生徒は、概してだらしない。教科書をそのまま床に放置。ありえない*1。注意をすると、あわててかばんの上に置く。いや、だからかばんの中に入れろって。
ちなみに海外帰国子女でこれをやると、「アメリカでは机のそばにカゴが置いてあるんですか」と真顔で聞かれる。もちろんそんなことはあり得ない。こういうヤツはアメリカの学校では「日本の学校は何でもくしゃくしゃにして机の中に放り込むのか」と聞かれる。日本とアメリカの両国の評判を一人で貶める根っからの反日・反米主義者は・・・、私だ。
それはともあれ、教科書を床に放置して気にならない精神はだらしなさの表出だ。こういうだらしなさは、整理整頓能力のなさにもつながっている。こういう日常生活のだらしなさは当然忘れ物の多さにもつながり、学習能力の低下にもつながる。
そんなことをなぜ偉そうに言えるのか、と言えば、私がまさにそういう生徒だったからだ。もちろん成績も劣悪だった。ちなみに今でも改善された訳ではない。だらしないし、整理整頓できないし、仕事の能率も上がらない。現に講義ノートの原型を紛失して、憂さばらしにブログを更新しているのだ。
生活習慣は小学校のうちに直さないと中々治らないものだ。逆にそこを直すと一気に成績も向上するだろう。緊張感を持って全てのものに取り組めば、おのずから成果は上がる。
私の小学校の頃の行動と反対のことをさせれば小学生の成績は上がる。
ただ困ったことにその生徒、結構成績がいいんだよな。

*1:私はやっていた。だからだめなのだ。