説明文
評論文の内でも一番説明が多く、意見表明が少ないのがこれ。しかもがちがちに形が決まっているので、読みやすい。要旨は結論段落の中心文、という法則が一番よくあてはまる。むしろデーターの正確な読み取りを要する問題が出たりするとやっかいだ。
少し細かい技術になるが、段落分けの問題がよく出るのがこれ。段落最初の接続詞に注意、というのが基本。形式段落の中心文と意味段落にわける、ということを意識して、さらに文相互のつながりを意識する。
国語嫌いの生徒でもけっこう点を稼げるのがこのジャンル。がちがちの国語好きには逆につらいかも知れない。
面白い傾向として、岩合光昭氏の説明文より。ライオンにオリックスの子どもが食べられてしまった。そのシーンの一部始終を目撃していた岩合氏親子の会話。「かわいそうだね。おかあさんオリックスまだ見ているよ」と岩合氏が言うと、娘さんは「そうだね。でもまた生めばいいや」と言う。確かにそうなのだ。擬人化すると「かわいそうだね」となる。しかし現実は「また生めばいい」なのだ。岩合氏の野生動物の擬人化を戒める文がしばしば出題されるが、小学国語の道徳の一つである「自然に帰ろう」というテーマも飽きられはじめている、と言えようか。もちろん学校による。学校の過去の出題傾向を見ておくことが基本だ。実際学校は結構偏向している。その偏向に合わせないと悲惨だろう。制服のない神戸女学院ではもろに「制服批判」の文章が出ていた。今年の新庄剛志外野手の襟つきアンダーシャツなんか格好の材料だ。