生き埋め事件

塾講師であり、大学講師である私には関係のある事件が少々。
生き埋め事件。別に事件そのものについては世間一般の考えと相違点はない、と思う。痛ましい、と思うと同時に被害者もまずいな、とか、加害者はえぐいだろう、とか、加害者の家族の対応は突っ込みどころもあるかな、とか。
私が気になったのは、一部の言説である。ある程度裏社会のことがわかっていて、それなりに喧嘩慣れしている人から見ると、被害者側にも問題があって、加害者側を責めることが出来ない、という意見である。
被害者にも問題がある、というのと、加害者を責めることができない、というのとは違う。組関係の名前を出したことが、過剰反応を引き起こされた、ということであるが、それは裏社会の「常識」ではあっても、世間一般に通用する「理屈」ではないだろう。実際に裏社会ではそういう規範があるとして、それで加害者が免責されることはあり得ない。被害者の落ち度は責められていい。しかし生き埋めという残忍な手口で二人を殺害したことを正当化することには、与することができない。