貝殻

オカヤドカリ用の貝殻が届き、サイズが合致したものをばらまいておいた。しかし関心を示さず。相変わらずスヌーピーもどきの絵が描かれた貝殻に入っている。個人的には早く自然なものに変えて欲しいと思うのだが、その兆候はない。どうも深夜に動いているようで、前にトイレで起きた時に水槽をのぞけば、ヤドカリが動いていた。昼間は穴の中に隠れたきりである。
オカヤドカリの飼い方がよくわからない。理由は、様々なサイトが様々なことを言うからである。底砂一つとっても珪砂がいい、とか、サンゴ砂が正しいとか。それぞれにそれらしい理由付けがなされている。珪砂派は、トンネルを掘るので、トンネルが掘れる砂が望ましい、というわけだ。一方サンゴ砂派はヤドカリがサンゴ砂を食べてカルシウムを補給する可能性を挙げている。どちらもそれなりに説得力があるのだが、双方ともそれで上手く飼えている以上は、どちらでもよい、つまりどちらの理由も根拠のないものだ、ということだろう。
こういう状況は、生物飼育全般に言えることであり、さらに言えばネット上の情報全般に言えることなのかも知れない。私みたいなオカヤドカリ初心者はネット上を右往左往するしかないのだ。
例えば歴史であれば、対処はたやすい。書籍を見ればよい。ネットとは比べ物にならない信用度の書籍がある。最近はでたらめな書籍も出回っているが。熱帯魚はけっこう困るのだ。書籍もでたらめを書いたものが多く、雑誌も信用ならない。例えば、オカヤドカリは天然記念物なので、輸入物が流通している、と書いてある雑誌があるのだが、これは虚偽である。外国産のオカヤドカリは基本的に輸入禁止のはずで、沖縄県で、許可を受けた業者が採集しているのが現実なのだ。
問題はオカヤドカリ関連の書籍がほとんどない、という現実だ。書籍がないから、基本となる知識を蓄えるのが難しい。そこに持ってきて自分の体験談をいかにも普遍的なものとして押し付けるサイトが目白押し。こういう中で我々オカヤドカリ初心者にできることは一つしかない。様々なサイトを、あくまでも個人的な体験談として扱い、様々なサイトを比較検討して、論点を整理し、その中で自分が得た知識と突き合わせながら、自分なりの方法論を確立していくよりない。
ちなみに今、ヤドカリを見たら、脱皮していた。無事終了。ヤドカリの脱皮殻がおちていて、一瞬「死んだか」と思ったが、本体は相変わらずスヌーピーもどきのファンシーシェルに入っていた。とりあえずよかった。