自民党総裁選

福田康夫氏か麻生太郎しかどちらを支持しますか、という世論調査自民党員ではないので知りません、と言いたいところだ。マスコミから世論調査ということで、電話がかかってきたらどうするか、というところだが、そこで「志位和夫」とか「福島瑞穂」とか答えたらスルーされるだけだな。「岡田彰布」ならどうだろうか。スルーか。「ふ」「ふ」と気を持たせて「藤川球児」、どつかれるな。
自民党総裁選は自民党員以外には基本的に「関係ねぇ」というものなのだが、同時に次の総理大臣でもあるので、大事といえば大事なのだ。そこが難しい。今マスコミでひたすら麻生氏がアキバでオタクに訴えた、とか、福田氏がどうだ、とか言うのは、一面では単に自民党という政党の宣伝をしているにすぎない、ともいえるのだが、もう一面では次の総理に直結していることになる。
で、肝心のどちらが自民党にとっていいのか、言い換えれば反自民の立場をとるものにとってどちらがよりいやなのか、ということだが、これは人によって全く違う。麻生氏がこのまま総裁になれば自民党は完全に壊れるが、安定感のある福田氏が総裁になることで、自民党はかろうじて助かる、という見方がある。その一方で福田氏のような面白みのない人を、8派閥が支持したことで、派閥政治・談合政治という批判を浴び、自民党離れに拍車がかかるが、麻生氏のような人気のある人が総裁になれば自民党離れは食い止められる、という見方もある。要するにどちらが総裁になっても、その後の展開次第、ということだろう。
「改革」という側面では福田氏が小泉改革を基本的に継承、麻生氏が脱小泉を掲げる、という図式が固まった。当初は新YKKが担ぎ始めたように記憶していたのだが、私の記憶違いだろうか。いつの間にやら何でもあり、となって、今一つ何がやりたいのかわからない盛りだくさんな陣営になってしまったような気がする。逆に小泉純一郎氏及び小泉チルドレンが福田氏支持に走ったため、麻生氏は「脱小泉」を旗印に掲げることができるようになり、世間的には分かりやすくなったような気がする。そもそも平沼騏一郎氏の復党問題小泉チルドレンの反発をかったこともあり、脱小泉は麻生氏にとっては既定路線だったのだろう。平沼氏が仮に復党すれば、例えば木内実氏も復党する可能性がある。片山さつき氏にとっては死活問題。片山氏でもそうなのだから、ましてや他のチルドレンはどうなるだろう、とか思ったとしても不思議ではない。現に公認問題では福田氏が現職優先、一方麻生氏が勝てる人、という選択肢は明らかにチルドレン問題を念頭に置いている。