安倍総理の現在

今や総裁選報道の洪水の中でひっそり忘れられたような状態なのが安倍晋三総理である。入院中ということで、健康の回復を願う、としかいえないが、一つ看過できないことがある。
産経新聞』(「http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/84593/」)より。

退陣表明した安倍晋三首相が13日、機能性胃腸障害のため入院したことで、首相官邸は文字通り「あるじ不在」となった。政府は、予定されていた重要会議を相次いで延期。永田町や霞が関の関心は「ポスト安倍」を選ぶ自民党総裁選に移り、官邸は事実上の機能停止状態に陥っている。
 官邸では同日、副大臣会議や事務次官会議が予定通り開かれたが、首相の入院後は政治家や官僚の出入りはほとんど見られなくなった。
 政府は首相の入院で、14日の定例閣議を閣僚懇談会に切り替えることを決定。同日開催予定だった集団的自衛権行使の是非を検討する「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」も見送った。与謝野馨官房長官は会見で「首相不在でもやらなければならない会議と、若干延期できる会議を分けた」と説明し、首相不在の影響は限定的だと強調している。
 一方、与謝野長官は官邸の危機管理体制について、「(病院との)距離が短いし、連絡する方法はいくらでもある」と問題はないとの認識を示し、首相臨時代理も置かない方針を示した。しかし、専門家からは「官邸にいない首相に最終判断を委ねるのは危険。臨時代理を置くべきだ」と懸念する声が出ている。

天木直人氏もこの問題について触れている(「amakiblog.com - このウェブサイトは販売用です! - 政治活動 リソースおよび情報」)。

  安倍首相が機能性胃腸障害という聞きなれない病名で入院した13日の、その日の午後の記者会見で、与謝野官房長は「首相臨時代理は置かず」と表明した。その事について誰も疑問を呈することがなかった。それ以来一体誰がこの国の総理職を務めているというのか。代理を置かないという事は安倍首相が今でも国事を決定しているという事だ。誰かが入院中の安倍首相を訪れて、あるいは連絡をとって、裁可を求めているということだ。しかしこんな事が現実に行なわれているとは到底思えない。安倍は思考能力がないからあのような辞任をしたのだろう。雲隠れしたのだろう。つまり今月末にあらたな総理が国会で指名されるまでは日本は政府が存在していないも同様なのである。それでも国が動いているのである。