NHKクローズアップ現代

あの番組でアンドレア・シュライヒャー氏(OECD教育局指標分析課長)のコメントが素晴らしかったような記憶があるのだが、何を話していたのかど忘れしてしまった。問題解決の能力が必要なこと、とか、科学的思考への関心が失われつつある、とか、そういう感じの内容だったように思うのだが。
以前バイトしていた塾ではそう言えば「百匹の魚を与えるのではなく、一匹の魚の取り方を教える」ということをスローガンにしていたような。ただこれは難しい。今の塾講師の多数が大学生のバイトなのだが、大学生も教える立場から言えば、思考力がしっかりしているのは私の大学の場合で1割くらいかな、という印象。文章を書かせるとよくわかる。
科学的思考への関心ということで言えば、明らかに低下している。歴史学で言えば、科学的思考への敵視は今に始まったことではない。普遍的、理性的、合理的な思考を重視する科学的思惟への敵視は、しかし、近年力を持っているのも事実である。科学的思考とは理数系だけで必要なものではない。人文科学、歴史科学という物言いがあるように、歴史学もまた科学的思考を要するのだ。
今のところ思い出すのはそれくらい。旅行先で見たので、録画もしていないし、すぐに備忘録に記すこともできなかった。パソコンはおろか、筆記具もなかったのだ。そして前日に寝台特急「なは」で寝不足だったので、かなり意識も朦朧としていた。だからここに書いたこともかなりいいかげんな思惟の結果であって、ある意味非常に非科学的なものであるかも。
ただ一つ思ったのはNHKのクローズアップ現代はいい番組だと改めて思った*1。まあ個人の好みだが。

*1:実はあまり見ていなかったりするのだが。