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一見関係なさそうだが、Nゲージでも似たような問題はある。車両同士の連結である。日本ではNゲージの二大勢力はKATOとTOMIXだろう。この図式は私がNゲージを始めたころと変わらない。私がNゲージを始めた30年ほど前にマグネットカプラーというのが話題になった。磁石を使って車両を解放するのだが、KATOとTOMIXでは互換性がなかった。一応カプラーは基本的にアーノルド・ラピートと呼ばれる方式なので、KATOの車両とTOMIXの車両の連結は出来るのだが、TOMIXの線路を使えば、KATOの車両は自動解放できないし、KATOの線路を使えばTOMIXの車両は自動解放できない。結局共倒れになった。
今は自動解放などの機能面を強化するのではなく、カプラーをいかに実物らしく見せるのか、ということが重視されている。確か互換性はなかったはずだ。この場合の互換性の無さとは、TOMIXとKATOの車両は互いに連結できない、ということである。例えばKATOのキハ52や今年売り出されるキハ35とTOMIXのキハ10系やキハ20系やキハ55系との連結は無理、ということになる。どうしても連結したければアーノルド・ラピートカプラーに統一することになる。まあいくつか方法はあるようだが、あくまでも「自己責任」の世界。
こういうのはメーカー同士で話し合いを持って互換性を持たないと、下手すれば共倒れになって、結局ユーザーに迷惑がかかるのだ。『プレイモデル』誌1号の読者の声にも「なぜ日本製品でありながら2種のオートカプラーが必要なのか?4chステレオやビデオテープと同じ運命をわざと選択しているのか、9mmメーカーよ、オランダフィリップスのカセットレコーダーのように特許の無償公開はできないのか」というのがあった。「4chステレオ」はよくわからないが「ビデオテープ」はVHSとベータだろう。こちらは共倒れにはならなかったが。