投資信託やってて気付かされること

私は研究者なので視野が狭い。知識は深いかどうかは保証の限りではないが、狭いことは折り紙付きだ。
今ロシアの株式に投資する投資信託をやっているが、多分利益は出る。しかし出なくても気にしない。やってみることが大事で、金を出したらまじめに勉強するきっかけになるかな、位の気軽なチャレンジだ。一割元本割れしても気にはならない。たかが一万円。長電2000系をマイクロエースからトミーテックの鉄コレに切り替えれば出る金額だ。で、面白いゲームを思いついた。中国とインドとブラジルとロシアそれぞれに投資する投資信託を一つずつ買う。どの国が一番利益をくれるか、どの国が一番自分に損害を与えるか。私はロシアが一番狙い目だと思う。中国はここまで上昇してきたが、上昇トレンドがサブプライムをきっかけに止まったことで、これからしばらく落ちるだろう、と勝手に思っている。サブプライム問題はインドやブラジルにも余波がある。インドは資源輸出国ではないことが弱点で、サブプライム問題の直撃を食らっている。格差の大きさが弱点でもある。資源がない国は人間が資源なのだから分厚い中間層がないとなかなか伸び切らないのだ。貧困層の解消は政府の責務でもある、ということだ。
今挙げた国々をエマージング諸国という。新興国ということだ。新興国はリターンも大きいが、リスクも大きい。リスクの最たるものは情報開示と国家による規制である。リスクをとりたくなければ先進国に投資するのが常道だ。先進国のことをグローバルという。グローバル債券が一番リスクが小さい。
グローバル化グローバリズムとは先進国の価値観のことである。先進国の価値観を押し付けることがグローバリズムの本質なのだ。エマージング諸国の最大のリスクは、先進国の基準から外れた行動をすることだと捉えられているのである。随分傲慢な見方だな、という気がするのだ。しかしそもそも史的システムとしての資本主義は欧米由来のものなのだから、資本主義の枠内で動く場合にはそれが要求されるのかもしれない。少なくともグローバリズムを「世界基準」と考えるのはミスリードでしかない。グローバリズムは欧米中心主義なのだ。
なんてことは、少し勉強している人ならば常識かもしれない。
以上、投資信託をしてみて気付いたこと。エマージング諸国のレースなんて遊びはやめて、グローバル・ソブリン・オープンでも購入してポートフォリオを見直そう。
追記
結局バランス型の投信を追加。これを中心に据えるつもり。株式と債券のバランス型であれば、どちらかが転んでももう一方でカバーできる。大きく利益は出ないけど大きく損失を蒙ることもない。エマージング株式のロシアファンドの相方としてはバランスがとれていると思う。あとグローバル債券タイプを入れればバランスがとれてくるのではないかな。どれを主軸に据えるか、という作戦を立てる楽しみもある。しばらく楽しめそうだ。