ウィグル問題

とりあえず備忘録として(「http://www.asahi.com/international/update/0706/TKY200907060083.html」)。

【北京=坂尻顕吾】中国西部の新疆ウイグル自治区ウルムチ市で5日夜、大勢の市民が参加した騒乱があり、武装警察と衝突した。国営新華社通信やAFP通信によると、140人が死亡、800人以上が負傷したという。当局は同日深夜までに事態を沈静化させたとしているが、騒乱の規模などは明らかにしていない。
 新華社通信によると、騒乱が起きたのは同日午後8時ごろ(日本時間同9時ごろ)。ウルムチ市の人民広場や解放路、大バザール(市場)などで多数の車両が焼かれ、多くの商店が破壊された。
 今回の騒乱について、新華社は「国外から指揮と扇動を受け、国内の組織が実行した計画的、組織的な暴力犯罪」と伝えた。背景として「民族分裂を図るグループが最近、ウェブサイトなどを通じて騒ぎを扇動していた」とも強調。各地のウイグル人組織でつくる「世界ウイグル会議」の関与を指摘した。
 一方、香港紙の明報によると、騒乱はデモに参加した約3千人のウイグル族武装警官と衝突して起きたもので、少なくとも2人が死亡、約300人が当局に拘束された。広東省韶関市の玩具工場で6月下旬、ウイグル自治区から出稼ぎ中の労働者が漢族に襲われて2人が死亡、漢族を含む118人が負傷する事件が起きており、この事件に対する当局への不満が騒乱の背景にあるとしている。
 同自治区では北京五輪直前の昨年8月上旬、カシュガル市で国境警備隊が襲撃され、警官32人が死傷するテロがあった。今年10月には建国60周年を迎えるため、各地で予定される式典に向けて中国当局少数民族に対する監視と引き締めを強めている。

少数民族の問題としていろいろ思う所もある。この辺はモンゴル帝国関連でも何かと関連しそうではある。
追記
この問題について思うのは、少数民族の価値観や誇りに無頓着な中央集権制度及び中央集権的思考が限界に達している、ということもあるだろう。こういう問題を考察する際に過去の歴史に学ぶことは必要なのだが、論者によっては過去の少数民族の歴史を見ることは、現在の問題を相対化するもの、として、それについて発言することを抑制しようと言う動きがあるのは不思議である。