中川昭一元財務大臣急死

氏は私とは政治的に全く相いれないタイプの政治家であり、私が喋々するのもおこがましいのだが、死因が循環器系の異常の可能性、ということで、高血圧・高脂血症不整脈・心電図のQ波異常といくつか不安要因(いずれも要経過観察レベルなのでそれほど深刻でもないが)を抱える私にとっては他人事ではない。
一報が入った時、私の脳裏に浮かんだのは「自殺」であった。その時にある意味氏に対するネガティブな感想が浮かんだのであるが、結果的にそれは全く根拠なき誹謗中傷であったことになる。わざわざそれを書いたのは、ネット上に私の脳裏に浮かんだ氏に対するネガティブな評価と同じような評価が満ちあふれていることが気になったからである。曰く「マスコミに追いつめられていた」曰く「マスコミが殺した」などなど。マスコミに面白おかしく書かれて自殺するような、政治家としての資質に欠けた人では氏はなかったことになる。落選からの捲土重来を期していたであろう矢先の不慮の死。中川氏にとってはいかほど無念なことであったか。一見中川氏に同情的に見えながら、中川氏の悲劇を利用しようとして結果として中川氏の政治家としての評価を棄損しようという動きがいささか気になる。中川氏が頼った「ネット」とは、所詮は自分の都合によって中川氏の死も利用しようという態のものであった。そのようなネットに頼らざるを得なかったのは中川氏の悲劇であろう。ともあれ中川昭一氏のご冥福をお祈りする。