城島健司捕手のバントについて

まずは城島健司捕手のコメントから。

何とか追いつきたい作戦? それは監督に聞いてください。選手は出たサインを遂行するだけなんで。ただ、多分そういう意図はあったでしょうね。僕自身も状況は把握していましたし(サンスポ)

サインです。僕もどういう状況か把握していましたから。今は苦しいけど、そういう時に任されている。キャッチャーの見せ場。投手が疲れましたから負けましたではすまない。(ニッカン)

サインですよ。僕は出たサインの通りに事を進めないといけないですからね(デイリー)

バント? サインです。投手陣は苦しいけど、捕手の見せどころですから(報知)

サイン。選手は出たサインに従うだけ。しっかりと(走者を)進めないとね。監督とは(犠打について)話してないが、意図があってのことだと思いますよ。(スポニチ

取捨選択の妙があって中々に味わい深い。
おそらく城島捕手のコメントは次の様であったろう。
1 バントはサイン。
2 自身も状況は把握していた。
重複する部分を省いて、再現するとこういう感じになるだろうか。

何とか追いつきたい作戦?それは監督に聞いてください。選手は出たサインを遂行するだけなんで。しっかりと進めないとね。監督とは話してないが、そういう意図があってのことだと思いますよ。僕自身もどういう状況か把握していましたし。

これについての各紙の反応。まずは真弓采配批判。
サンスポ「だが、結果として無得点に終わったなら、ベンチのさい配が裏目だったというしかない。押せ押せムードのまま城島のバットに賭ける手はなかったか−。」(http://www.sanspo.com/baseball/news/100522/bsb1005221845009-n1.htm
デイリー「結果論になるが、強行策で無得点ならばファンの反応も異なったはずだ。打って欲しかった‐。それが見守った虎党の願いだったに違いない。」(http://www.daily.co.jp/tigers/2010/05/22/0003008065.shtml
中立。
報知「阪神・城島の今季2度目の犠打も実を結ばなかった。2点を追う6回無死一、二塁から三塁線にバント。チャンスを1死二、三塁に広げたが、後続が倒れ、無得点に終わった。」(http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/baseball/npb/news/20100522-OHO1T00118.htm
擁護
ニッカン「意表を突く今季2個目の犠打で一打同点の好機をつくった。予期せぬ小技で球場をどよめかせ、チーム史上最大に並ぶ8点差大逆転の夢を見させた。残念ながら後続が倒れたが、バットとあきらめないハートで、ダービーマッチを盛り上げた。」(阪神5回意地の反撃!城島タイムリー口火 - 野球ニュース : nikkansports.com
スポニチ「6回、城島は奇襲の送りバントを見事に成功させる (写真の説明)」(http://www.sponichi.co.jp/osaka/base/201005/22/base219775.html
サンスポとデイリーは昨年から真弓批判派に回っている。阪神をめぐる監督人事のブレは、党利党略ならぬ紙利紙略によって生まれる。基本的に監督批判を繰り返すマスコミは次の監督を自分のところの評論家にやらせたいのだ。真弓監督は日刊スポーツ、朝日放送系の評論家だった。
かつて野村克也監督の時に一番厳しく批判していたのがスポニチ。その時は星野仙一氏が後任監督に座った。岡田彰布監督の時も一年目は批判の嵐だったが、どこのマスコミがどういう姿勢か、調べていなかったのが悔やまれる。岡田監督は二年目に優勝して威厳を付け、批判しづらい雰囲気を作り出した。岡田監督はチームの掌握も長けていたように思う。