2016-11-07 『看聞日記』の「唐酒」 史論 こちらは「カラサケ」ではなく「唐酒」なので酒そのものだろう。永享7(1435)年正月二十八日条。足利義教邸での酒宴。 肴物美麗点心魚鳥唐物等飽満。初三献之時唐酒被出。気味如砂糖其色殊黒。 ということで詳しくは知らないが紹興酒のようなものか。
2016-11-07 『蔭涼軒日録』の「南蕃酒」 史論 文正元年八月一日条 琉球国使芥隠西堂(破了) 大軸并南蕃酒小樽忽賞之。其風味与我方(破了) ということで、南蕃=南蛮=西洋=ワインというのはあまりにも単純すぎる。室町時代の南蛮とは東南アジアのことであり、琉球を介して関係が存在した。東南アジアを介して入ってくる酒のことであり、残りが読めないのでどんな酒だったかは分からないので、ワインの可能性を否定できないが、ワインであるとも言えない。ちなみに筆者の季瓊真蘂は文正の政変で失脚するので『蔭涼軒日録』は九月五日で終わる。