近世史

まずは三大改革。享保を丁寧に、寛政をほどほどに、天保をそこそこに。改革をすればするほど庶民の暮らしは悪くなるんだけどね。徳川綱吉の方がどう見ても徳川吉宗よりも名君だと思う。綱吉は吉宗を高く評価していたらしいが。松平定信よりも田沼意次の方がいい政治家だと思う。意次は吉宗のお気に入り、定信は吉宗の孫だが。水野忠邦はノーコメント。だからって小泉純一郎よりも森喜朗が優れている、という気にはならんな(笑)。
鎖国の過程。ちなみに「鎖国」というのはうそだ。近年は「日本型海禁・華夷秩序」という。「鎖国」では国を閉ざしていたイメージであるが、実際には通商関係にあったオランダ、清、そして国交があった朝鮮との関係を見るべきだ、との考えから。さらに言えば意次はロシアとの通商も視野に入れていた、と言われるし、定信もラクスマンに信牌を与えていたので、ロシアとの通商関係は脳裏にはあったのだろう。実際には定信は失脚し、信牌を持ってきたレザノフは追い返され、それがフヴォストフによるエトロフ島攻撃につながるのだが。そんなことを言っても生徒は混乱するだけなので、時間が余れば「武勇伝」ネタと一緒に教えるのもいいかもしれない。
文化。元禄文化化政文化をしっかり教えること。主な文人も。ちなみに元禄文化井原西鶴近松門左衛門松尾芭蕉だ。残りは化政文化。あとは覚えられるだけ覚えよう。ちなみに最近の生徒は結構上位クラスでも十返舎一九を知らなかったりするので注意が必要だ。「東海道中膝栗毛」位知っておいたほうがいいと思うが。絵画では菱川師宣尾形光琳を元禄で、それ以外を化政文化で押さえる。
経済史はとりあえず手当たり次第にできる限り。農業用の器具が比較的出題されるか。絵を使う問題として出しやすいのだ。
改革絡みの人間以外ではもちろん家康・家光・綱吉・慶喜などの主たる将軍は押さえる。しかしそんなに覚えるべき人物は多くない。あれもこれも、ではなく、大事な人間を押さえるのだ。それを教えるのが教師の役目。絞り方は過去問の研究。これ基本。