塾間いじめ

私の塾は進学塾で、その中でも灘・甲陽・神戸女学院への進学率を売りにする塾である。別に多くの生徒が灘や甲陽や神戸女学院に行くわけではなく、六甲・関学・甲南・甲南女子・親和などの合格者が実数では多いのだが、数人でも灘・甲陽・神戸女学院を出し続けることで、売りがそういう学校への進学実績になる。
妙な話で、灘・甲陽を継続的に出すにはノウハウがあり、どこの塾でも出せるわけではなさそうだ。我が塾の近所に六甲への進学を売りにする塾がある。どちらのランクやレベルが高い、というのはもちろんなく、売りが違うだけなのだが、未熟な生徒にはそこがわからない。自分が属する塾が単に灘や甲陽への進学を売りにする、というだけで、別に灘や甲陽を志望しているわけでもない生徒まで、自分がえらい、と思い込むようなのだ。で、そういう不心得者が他塾の生徒にちょっかいを出す。毎年こういう問題は出てくる。わが塾での対応ははっきりしている。塾内いじめと同じだ。塾相互のネットワークもあるので、塾相互のトラブルもしっかり対応する必要もある。いじめた塾生にはクラス降格処分。まあ執行猶予を付けるが。張り出しでクラスを維持する。クラス内の席順も変わってしまう。執行猶予中の身であることを視覚的に明示する必要はあるからだ。学力よりも、人としての行いを重視しなければ、実は塾間競争でも負けることになりかねない。傲慢な塾生を放置できるのは大手の塾だけだ。吹けば飛ぶような弱小塾は塾生の態度や塾生の保護者の態度にも気を配らないと生きていけない。
困るのは、自分が属している共同体のレベルが自分の価値までも決めてしまうと錯覚している生徒及びその保護者の人格的な未熟さだ。そのまま成長すると間違いなくまずいことになるので、まだ修正の効く小学生の間に肝に銘じて欲しい。
まあ乗っているバスが豪華だと乗っている自分まで偉く感じてしまう、心の病んだ私が何か言っても説得力はないのだが・・・。