投資信託

今度はグローバル債券型を購入。いずれも小額で全部擦ってもまあ笑って済ませられる程度。まだ一度も読んだどころかページを開けていない本の総額の十分の一以下だろう。歴史学研究者にとって史料を買う、というのはある意味極めてリスクの大きい投資である。もしかしたらこの史料を使って論文を書くかもしれない、という思いで史料集を何万と出して買うのだが、そもそもそんなに論文を執筆する機会はないし、仮に論文にして公刊した所で金はびた一文入ってこない。リターン率0,リスク∞、ということを重ねているとリターンがあるだけでもすばらしい(笑)。
あとは毎月少しずつ積み立てていって大きく育てるだけ。ドルコスト平均法で増やしていくつもり。
これでロシア株とグローバル債券に投資するファンドと、バランス型のファンドを購入して、大変バランスがとれている、と自負しているのだが、国内株式が少ない。バランス型のファンドが一応国内外の債券と株式に投資するタイプなので一応日本株も対象にはなっているのだが、どれだけ日本株に回すのかはファンドマネージャーの裁量に任せるタイプ。はじめから4分の1ずつに分割するタイプではない。あくまで株式と債券を二分するタイプ。運用はスイスの銀行なのであまり日本には投資しないんじゃないかな、という気がする。私は日本の中にしかいないので、日本株も今は低いが、有望な投資先に見えるのだが、日本にはかなりのリスクがあるように思える。「改革」が足りない、というようなものではない。「改革」の方向性が誤っていたのではないか、という懸念が消えないのだ。欧米をモデルにした「改革」が勧められているのだが、例えばサマータイム導入をみても、欧米のように労働者の権利が確立されていない状況で拙速に「欧米もやっている」と導入を急ぐ人々をみていると、まじめにものを考えているのか、と疑問を持つ。まずは労働者の権利を欧米なみにしてからだろうが、と思うのだが。あと緯度が低い地域でサマータイムの導入にどれだけ意味があるのか疑問である。
日本の経済の低成長ぶりは個人消費の伸び悩みであるということで、個人消費を延ばすためにサマータイム導入を進めている議論もある(『ダイヤモンド・マネー』2008年7・8月号のジョン・R・アルカイヤ氏(モルガンスタンレー・アセット・マネジメント投信代表取締役社長兼チーフ・インベストメント・マネージャー)の記事。)のだが、そもそも個人消費を伸ばすためには将来の保証がしっかりしていることが大事である。不安定な雇用状況を作り出し、それをさらに「自己責任」として放置して置いて「お金を使いたい」という動機付けなぞ意味がない。
サマータイム導入する以前に個人消費を延ばすために日本がなすべきことは、多いはずである。