ナベアツで小学校教員が悲鳴だとか。それは指導力の問題だ(笑)

日刊ゲンダイの記事。

3の倍数と3がつく数字の時だけアホに――。このネタで一躍ブレークしたお笑い芸人の“世界のナベアツ”。
 ところが人気の急上昇と比例するように、教育現場から悲鳴が上がり始めている。
 埼玉県の公立小学校で2年生のクラスを受け持つ女性教員(35)が疲れ切った表情で語る。
「国語の授業で教科書を朗読させると、数字が出てくるたびに子供たちが“アホ”になる。最悪なのが算数の時間です」
 小学校低学年では“倍数”の概念がないため、1から100までどの数字でも全部アホ。算数はまったく授業にならないというのだ。
「単純な芸は子供がすぐ真似をする。ちょっと前は小島よしお。何か注意されても“そんなの関係ねえ!”と口ごたえする子供に辟易(へきえき)しましたが、ナベアツには完全にお手上げ。クラス全員がアホになって騒いでいる授業風景を想像してください。まるで悪夢ですよ」(前出の教員)
 それはそれで“オモロー”な光景にも思えるが、当の先生たちにとっては深刻な問題。同じ悩みを持つ小学校教員は多いという。小学生の子を持つ親も、こんな現状を知れば不安になるだろう。
 でも心配は無用。お笑い芸人のブームは去るのが早い。半年後には子供たちの“アホ”も収まってますって!

だそうで、国語の時間でもアホになるヤツがいて、小学校では授業崩壊を起こしているそうな。「関係ねえ」もそうだったらしいが。私も小学生を相手にしているのだが、私は自身が率先垂範してやっているので逆にやられない。下手に真似をするヤツがいるが、そいつには正しい「そんなの関係ねえ」を教えてやると二度とやらなくなった。教師に教えられると何でも面白くなくなるものなのだ。寝ているヤツの後ろでサイレント芸として「そんなの関係ねえ」をやって以来、授業で寝るヤツはいなくなった。ナベアツネタを教師がやる時には5の倍数の時にモテようとします、とか、犬になります、というのもしっかりと入れてやると、よりよい。
ただずっとやっているとすぐに子どもは飽きるので、ポイントでやることが肝心。いつもやっていると子どもは飽きる。逆に子どもが辟易するくらいしつこくやるのも一つの手かも。ちなみに鎌倉幕府歴代執権のうち、3の倍数と3の付く数字の代数の執権の時だけアホになります(つまり三代泰時、六代長時、九代貞時、十二代煕時、十三代基時、十五代貞顕の時にアホになる)、というのは結構ウケた。調子に乗って室町幕府将軍(義満・義教・義尚・義晴・義輝・義昭)をやって、もう一つおまけに江戸幕府将軍(家光・家宣・家重・家慶・家定・慶喜)もやったのはいいが、肝心の十代目の家治をど忘れして頓挫したのは大誤算だった。
あと子どもの下手な小島よしおのまねとか世界のナベアツのまねとか、エドはるみのまねに関してはシビアな評価を下さなければならない。子どもは面白くもないネタを面白いと勘違いして延々とやる。下手なものは「へたくそ」とか「面白くないぞ」とかはっきり指摘してやるのも教師の役目だ。
註記
私が授業をやっているのが進学塾だから成り立つ、という側面はある。進学塾に来る子どもはある程度冷めている、というかオトナである。従って無制限に面白がるわけではなく、切り替えがしっかりできる。中にはできないヤツもいるが、それはしっかり切り替えられるようにしつけなければならない。記事中の普通の学校では辛い所があるだろうな、とは思う。切り替えができないレベルの子どもが多そうだし、今は子どもを厳しく叱ると親からのクレームもあるし。「おもろないで」とはっきり指摘して、下手に心を傷つけたら親が怒鳴り込んできそうなのが昨今の学校だし。知らんけど。些細なことでクレームをつける親は増えてきている、という体感はある。あとは私が塾の中ではベテランと位置づけられているというのも大きい。新米では上司に怒られたりするだろう。試行可能かどうかは微妙な気がする。「指導力不足」というのはネタ、ということで。実際に小学校の現場の先生方を「指導力不足」というつもりはない。
追記
深いエントリ。勉強になる。「http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20080623/1214243653」。