「関東新制条々」20−追加法358

八朔の贈り物、つまり現在のお中元。
本文。

一 八月一日贈事々
近年有此事。早可停止之。

読み下し。

一 八月一日贈事々
近年このことあり。早くこれを停止すべし。

要するに新しい贈与の習慣は無駄だから停止せよ、ということで、今の言葉で言えば「虚礼廃止」ということか。もっともこういう御家人の贈り物は結局その支配下にある百姓への負担の転嫁となるので、贈与や酒宴のコスト削減は撫民につながると意識されたのであろうか。