中学受験教材で偏向記述2

栄光ゼミナールだけでなく、あちこちの学習塾で使われている小学5年生の社会科教材で、鎌倉幕府を「政所・問注所・侍所がおかれただけ」と記述するなど、階級闘争史観に偏ったものが使われていることが分かった。塾の教材は教科書検定のようなチェックなしに使われており、鎌倉幕府の関係者は「子供が初めて学ぶ日本史が、鎌倉幕府の在地性を強調する30年以上前の教科書の内容で、それを丸暗記させられている」と警鐘を鳴らしている。
あちこちの学習塾は、大都市圏を中心に数えきれないほどの拠点で小中高校生向け教室を展開する。鎌倉幕府の政所によると、中学受験指導コースで使われている「私国立中受験新演習小学5年社会下」で、「鎌倉幕府は、将軍を中心に、将軍を助ける役目である執権と、その下に政所・問注所・侍所がおかれただけの、かんたんで実際的なものでした」との記述がある。
どこかの教室では、講師が「北条泰時」「北条長時」「北条貞時」「北条煕時」「北条貞顕」など、3の倍数の代数のときだけアホになる、というネタを授業で使用。ネタでは、鎌倉幕府の将軍の歴代にも触れて「源実朝」「宗尊親王」「守邦親王」にも触れる一方、5の代数と5の倍数の代のときには「女にモテようとします」には触れない結果、本来スポットのあたるはずだった九条家出身の藤原頼嗣はあっさりスルーし、九条を埋没させる偏った内容となっている。
この教材を使う多くの塾の中のあくまでも一つの塾にすぎないのに全国紙に名指しでとりあげられた報道被害者と言っても過言ではないだろうと思われる栄光ゼミナールは「教材は生徒の志望校合格を目的に、文部科学省が認定した教科書の内容を基に、入試問題を参考に作成している。これらの変更がない限りは直ちに修正はしない」としている。
しかし、小学6年の社会科で登場する日本史で、現行教科書に「北条長時」「宗尊親王」などの単語はない。「政所・問注所・侍所」についても、鎌倉幕府北条実時小侍所別当は「鎌倉幕府のしくみについてはさまざまなしくみがあり、評定衆引付衆引付頭人や越訴方、安堵奉行に触れないのはけしからん。安達泰盛五番引付頭人兼安堵奉行はいたくご立腹だ。小侍所別当である私も小侍所が抜けているのは非常に不本意である。ここが全体主義国家ならば統制の対象になる」と指摘。「中学入試で近現代史の出題は多くない程度には前近代史の出題は多くない。中学入試では近代史がやはり時代別には圧倒的に詳細で、細かい知識まで聞いてくる、というのが中学社会の受験指導の常識の中の常識で、近現代史の出題が多くない、というのは捏造か、無知かのどちらかで、おそらく適当に話を合わせているのだろう。例の教材では北条時宗様は太字になっているのに、その時宗様と同時期に小侍所別当時宗様を鍛えたり、金沢文庫を作ったりして、鎌倉幕府を単なる武家の粗暴な政権にしなかった私のことに触れないのは違和感を覚える」とも話す。
子供と孫が将軍を経験した京都在住の九条道家元摂政は「5年生に歴史を教えるポイントとして『5の倍数のときに女にモテようとします』を排除して藤原頼嗣にスポットをあてないネタ内容が正しいとは思えない。九条をつぶそうとする反九条保守反動勢力の陰謀だ」と不安を訴える。
金沢貞顕連署は「教科書は小学校でも中学校と連動して鎌倉幕府を古代的な天皇デスポティズムに対する階級闘争だとする領主制論に沿った内容が改善されており、教材はその動向に真っ向から反している」と指摘。「教育基本法の下にある学校教育の枠組みの外で、『試験に出るから』という動機付けで偏向教育を塾で行うことは許されない。親は子供が塾で使っている教材に目を光らせる必要があるし、近代史にケチをつけるだけでなく、他の時代にも同程度には言及しなければダブスタくそ野郎と言われても仕方がないだろう」と話し、近く子息の金沢貞将元四番引付頭人に先例の5倍の5000騎の軍隊を付けて六波羅探題南方として赴任させ、北方の常葉範貞探題をさしおいて執権探題として、最近鎌倉幕府のいうことを聞かない持明院統を、一部マスコミやネット世論を動員して威圧させる方針。