河野加賀入道続
何があったのかのまとめ。
其子細ハ祇園神主代僧去々月比歟、被殺害了。仍彼僧若党召捕究問処、河野加賀入道妻〈神主僧猶子松寿丸母也〉作語間殺害由白状了。仍此白状旨ニ任テ河野入道妻ヲ可有御罪科歟処、夫入道罷成代官種々陳望申了。其上妻カ罪可懸夫段又無子細歟。次加賀入道若党号酒部云々。此者殺害人同類白状処、此酒部已逐電了。然者下人罪必可懸主人条又式目法也。旁不可遁歟之由頻被仰出間、白状計ニテ御罪科可為何様哉。次若党逐電事、主人不存知者又可為不便事歟間、両条尤可有御究明之由、管領歎申
祇園神主代官の僧が殺害され、若党が逮捕されたが、若党の白状によると神主僧の猶子である松寿丸の母である河野加賀入道妻が殺させた、ということである。殺害された「神主代僧」と松寿丸の養い親である「神主僧」が同じ人物かどうか、という点に問題が残る。