2008-09-26から1日間の記事一覧

「諸国郡郷庄園地頭代、且令存知、且可致沙汰条々」1追加法282

前エントリで取り上げた追加法289は、建長5(1253)年10月1日に出された「諸国郡郷庄園地頭代、且令存知、且可致沙汰条々」の一部である。この法令では「撫民」ということが強調されている。追加法282から追加法294にまたがるこの一連の「…

「諸国郡郷庄園地頭代、且令存知、且可致沙汰条々」3追加法284、285

検断(犯罪処罰)に関する地頭代の苛政をチェックするための一連の追加法の検討の続き。追加法282から追加法284までをひとまとまりとしてここにまとめる。それは、仁治3年(1242)1月15日の「新御成敗状」の中の追加法175に相当する条文だ…

「諸国郡郷庄園地頭代、且令存知、且可致沙汰条々」2追加法283

この一連の法令は地頭の苛政をチェックし、撫民を実現しようとする意図に貫かれている。『中世政治社会思想』(岩波思想体系)においては「ここでとくに正員にかわって在庄し現実の検断権行使者である地頭代を名指ししたことは、法令の実際上の効果を高める…