「指図による占有移転」の過去問

Aが横浜のB倉庫に置いてある商品をCに売却し、B倉庫の経営会社に対して以後はCのために商品を保管するように通知した場合、B倉庫会社がこれを承諾したときに占有権はAからCに移転する。

これは言うまでもなく妥当ではないのだが、考えればそうなる。承諾すべきはCだ。
A「もしもし、Cさん?あ、あの商品ね、B倉庫さんに預かってもらってるんだけど、B倉庫さんの承諾は得たんよ。だから商品はB倉庫のところかは引き取ってくれませんかね」
C「え?B倉庫ってどこにありましたっけ」
A「横浜ですわ」
C「はぁ?横浜?何でおれがそこまで取りにいかなあかんねん」
ともめる可能性はある。まずはCさんの承諾が必要だよな。というか、B倉庫の承諾は必要ないし。
A「あ、B倉庫さん、あなたのところに預かってもらっているあの商品ね、あれ、今度Cさんに売却したんだわ。だからCさんが来たらCさんに引き渡してくれんかな」
B「いやです。だってあの人うざいんだもの」
A「・・・」
いや、だからその商品はAのものだからそれをCに引き渡すのに反対する権限はBにはないって、ということになる。