2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

史料を解釈するということ6ー畠山満家という政治家2

畠山満家という政治家を理解する時にポイントになるのが「無為儀」という言葉である。畠山満家がしばしば述べた「無為儀」について本郷和人氏は「満家の論理は、少なくとも天下を統べる為政者にふさわしいものではない。ここでは「無為」は文字通り「なすこ…

史料を解釈するということ5ー畠山満家という政治家

現在解釈している史料では畠山満家という人物が非常に大きな比重を占めている。満家の政治思想を理解するために3つの事件を検討したい。 1 一色義貫供奉ボイコット事件 1430年8月、足利義教の右大将拝賀が行われた。その席上、一色義貫が席次を不満と…

史料を解釈するということ4ー論点の整理ー

津軽安藤氏と南部氏の争いに負けて安藤氏が蝦夷地に敗走した事件を室町幕府がどのように処理したのか、という問題について、従来通説となってきたのは、一四三二年に一旦敗走するものの、室町幕府の強い説得工作によって戻ってきたが、当時の将軍足利義教が…

史料を解釈するということ3

ようやく史料の解釈について。 まず今回解釈する史料を挙げておく。 奥ノ下国与南部弓矢事ニ付テ、下国弓矢取負。エソカ島ヘ没落云々。和睦事連々申間、先度被仰遣候処、南部不承引申也。重可被仰遣条可為何様哉、各意見可申入旨畠山、山名、赤松ニ可相尋処…

史料を解釈すると言うこと2

下国安藤氏について説明を加えておこう。 安藤氏とは津軽十三湊を中心に勢力をはった豪族で、安倍貞任の子孫を自認する。さらに系譜を遡れば、神武天皇に抵抗した長髄彦に行き着く。津軽安東氏あるいは安東水軍と言った方が通りがいいだろうが、鎌倉時代には…

今日の観戦記

石井琢朗内野手の死球退場をめぐって、横浜バッテリーは明らかに報復ともとれる配球をやるのはいかがなものか、と思う。金本知憲外野手はのけ反ってよけ、野口寿弘捕手はまともに当たった。石井内野手に上園啓史投手が危険球を投げたのであればともかく、石…

史料を解釈するということ

歴史学もまたトンデモとの親和性が高い学問である。ほとんど歴史学の素養がなくても、最低限の古文・漢文解読能力があれば、いっぱしのことは言えたような気になる。さらに最近は情報化が進んでいるので、下手すればすでに自分が使いたいと思っている史料の…

学ラン

私は学ランが嫌いだ。理由は旧軍隊を連想させるからだ。 というのはあくまでタテマエで、本当は首が太くて短いので苦しいのだ。しかしそれを言うと「自己責任」となるので、「旧軍隊を連想させる」といえば、私が属する左翼的世界では受けがいいかな、と思っ…

夏休みの宿題

私は夏休みの宿題踏み倒しの常習犯だった。だから子どもが宿題を踏み倒す手口は熟知している。子どもの宿題踏み倒しを絶対に許さない方法も知っている。要は教師の執念なのだ。宿題をさぼる癖が付いている子どもは目の前でやらせること。これに限る。目を離…