教育論

素朴な疑問

安倍晋三総理大臣は衆議院教育基本法特別委員会で「戦後、とかく損得を基準にする風潮がはびこっている中で、すべての基本である教育の原則、理念を示す基本法を21世紀の日本にふさわしいものに変えていく必要がある。私が目指す美しい国造りにおいては、何…

いじめに関する議論

いじめに関する議論を見ていると、多くは「不良が普通の子をいじめる」と考えているようだ。その最たるものが「いじめに対して毅然とした対応」として「出席停止」などの「処分」でもって望もうとする動きである。またそれに反対する側も同じような立場に立…

勉強時間

勉強を時間で計るのは出来の悪い受験生だ。私は割合出来が悪かったので時間を気にした。時間を気にする、と言っても私みたいに自分に甘い受験生は「何時間やったから大丈夫」みたいなことをいうのだ。問題は時間ではない。どれだけ中身のあることをやってい…

不適格教員

不適格教員を排除する、という教育再生会議の方針、まことにけっこう、と言いたいところだが、少し留保を付けたい(かなり婉曲表現)。まあ誰が排除されようと私には直接利害がないので、まあいいどころか、公教育のレベルが下がれば塾にとっては万万歳なの…

イチャモン

朝日新聞の本日の紙面より。 大阪大学の小野田正利氏は学校に対する無理難題要求を「イチャモン」と定義する。そのイチャモンが出てくる背景に「言ったもん勝ち」に風潮を挙げ、その典型が学校現場に現れている、と分析している。 なぜ無理難題要求が学校に…

教職科目

fuku33氏からコメントをいただき、それにお返事差し上げた中でも触れたが、私は教職科目を担当している。私自身は教職免許状を持っていないので、大学時代に教職科目を基本的には受講していないのだが、教職科目を教えることはある。 その中で気になるのが教…

なれあい型

中学二年生の時になれ合い型になってしまった教師がいた。私はその先生が好きだったし、多くの男子生徒からも人気があった。大学を出たばかりで、兄貴分のような感じが原因だったと思う。しかし女子生徒の一部に反発を買った。何が原因か私にはわからない。…

学級運営

毎日新聞の記事より。http://www.excite.co.jp/News/society/20061124030100/20061124M40.125.html 要するに「なれ合い型の学級でいじめが生まれやすい」という話。管理型となれ合い型というのは教師の教え子への接し方によるものだそうで、有無を言わせず従…

塾間いじめ

私の塾は進学塾で、その中でも灘・甲陽・神戸女学院への進学率を売りにする塾である。別に多くの生徒が灘や甲陽や神戸女学院に行くわけではなく、六甲・関学・甲南・甲南女子・親和などの合格者が実数では多いのだが、数人でも灘・甲陽・神戸女学院を出し続…

作文

作文教室の答案が返ってきた。作文指導は外注している。こちらは書かせるだけ。あとは業者に丸投げ。細かい添削ぶりだ。さすが専門業者。 しかし返却していて気になることがある。作文の条件を守っていないのに高評価。何か問題がある。 その時の作文教の課…

論理的な文章

論理的な文章が書けていない、とかよく言われる。考えてみれば論理的な文章を書くトレーニングはどこで行なっただろうか、と考えてしまう。私の場合、学校ではなかった。学校でやったのかやっていないのかは覚えていない。あまり記憶にない。私の場合一番覚…

私立でも

灘高校で履修漏れ。私立でもあった。蓋し当然か。公立に比べて余裕があると思ったが。灘も最近ではレベルの低下に悩んでいるようで、昔ならば考えられない大学が合格実績に入り込んできたそうだ。さしずめ私の出身大学などはお呼びではなかったはずだが、近…

選択式問題のヒント

選択式問題では明らかに違うものを外すのがポイントだ。完全に一致させると誰でも解けるので、選択肢に書かれている文章は問題文とは微妙に趣旨がずれている。これがわざとの場合もあるが、中には問題作成者が誤読しているケースもあるのはご愛嬌だ。 明らか…

国語の問題文のクリッピング

今日の国語の授業の教材で少し関心を引いた文を。木村龍治氏『自然をつかむ話七話』より。 ユリ・ゲラーが来日した時、出演者の一人が発言する。「自然科学の原点は、先入観をもたず、現前で起こったことを素直に事実として認めて、そこからスタートすること…

なぜ世界史をやるのか(別に日本史でもいいけど)

履修漏れ問題でワイドショーで語られる言葉がめちゃくちゃである。「役に立たない受験勉強」というフレーズが一つ覚えで出される。確かに覚えたところですぐに忘れるものだから意味がない、という言葉は説得力がある、ように思える。しかしそれを言い出せば…

私立では

私は私立中学とは全く無縁の人生だったので、内実は全く分からない。ただこの数年某有名私立中学の説明会に参加し、教頭の話を毎年聞かされているので、少し分かった内実をここで公開。これは学校自体が公開していることなので、暴露でも何でもなく、むしろ…

履修漏れ問題

高岡南高校のプレスリリース時点では、「生徒の強い要望があったため」とあったので、真に受けていたが、この広がりぶりを見ていると学校主導だな、と思える。今日大学の同僚と話をしていたら「どこでもやっているよな」と言われた。同僚二人は県下トップク…

ゲゼルシャフト化する学校

言うまでもなく、学校と塾とは異なる。塾はゲゼルシャフトの最たるものであり、塾に生徒は基本的に居場所を求めない。しかし昨今学校もゲゼルシャフト化しようとしているかのように見える。教育バウチャー制度に見られる「教育改革」は完全に学校を塾化しよ…

塾でのクレーム対策

塾にも当然クレームは来る。その中で対応が難しいのが講師に対するクレームである。私が現在いる塾は塾長が全部処理してくれるので、我々講師が対応することはない。しかし以前いた塾では講師も対応させられる。特に私がいた校は室長(現在はその塾では校長…

ゲマインシャフトからゲゼルシャフトへ

タイトルはF.テンニースのパクリ。藤田東吾社長の行動は、有罪判決を受けた藤田被告が奇行に及んだ、という報道内容だが、藤田社長の持っていたメッセージは黙殺か。しかしこの問題については私は何も言えない。共謀罪も24日に採決といううわさだが、私…

塾でのいじめ

塾のいじめで保護者が出てくるいじめは対処がたやすい。いじめている方のクラスを下げれば大体収まる。クラスの降格は塾では大変なショックである。もちろん自分の親にもばれる。クラスが下がると志望校にも大きく影響するからだ。なぜ下がったのか。いじめ…

いじめ

今ホットな話題といえば、藤田東吾社長が官邸に押し掛けたことだろう。もっともマスコミからは黙殺されるだろうが、ワイドショーか週刊誌位は取り上げるか。しかし私がそれについて何か言及できるか、と言えばできない。 そこでもう一つホットな話題。いじめ…

これは大政翼賛会だ

私のバイト先の大学で総長選挙があるようだ。しかし今回から総長選挙のやりかたが変わった。総長候補者推薦委員会なるものを作り、理事長がそこの委員長となる。それまでは一応学部の教授会などが関係していたはずだ。ボトムアップからトップダウンに変わっ…

私が主人公だ

この前同僚の講師と話していて、物知りの生徒の話になった。「○○はこれについて『これは××だよ』とか言ってくるんですよ。『よく知っているな』と言っておきましたけど」とM先生は言う。私はちなみにその生徒に対して「要らんこと言わんでええ」と言った。…

漢字テスト

私は漢字が苦手だ。小学校の時に0点を何回かとったことがある。満点を取らないと次に進めないシステムの漢字テスト競争ではクラス最下位の3回だった。つまり一年間で3回しか満点を取ったことがない、ということだ。それも同じテストを何回受けてもできな…

大学で学ぼうとすること

大学での講義に何を期待するだろうか。自分の今までのパラダイムを壊し、新たな見方を示せること。私の場合それだった。私はかなり頭の固い頑固な人間で、どちらかといえば既知の事象を再確認することが好きである。そのほうが圧倒的に楽だからだ。しかし大…

学校の意味

学校の教育力をあげる。いいことである。しかし今の状態でどれだけ効果があるだろうか。 私は塾講師の合間に大学講師もやっている。どちらも非常勤、つまりバイトなので、兼業禁止規定はない。そもそも大学講師での収入は年間60万である。これは兼業せよ、…

三年生

今年の三年生はすごい。国語の成績が上がらないため、今年から教科書を使うことになった。今まで使っていたプリントは提携塾から提供されたものだったが、楽しく勉強をする、という側面が強く、国語の読解力に資するかどうかは疑問だった。 ○ページを開ける…

冷房2

冷房問題について。 温度管理は難しい。同じ温度でも「暑い」という生徒もいれば「寒い」という生徒もいる。体質もあれば、場所にもよる。そこでどうしても「最大多数の最大幸福」を採用することになる。実際それが民主主義として正しいのかどうか、というの…

冷房

最近我が塾は冷房の効きが悪い。別に光熱費をけちっている訳ではないし、エコロジー塾を目指しているわけでもない。保護者からのクレームだ。「風邪を引いた。お宅の冷房が強すぎるからだ」というクレームが入り、塾長から、冷房温度の高いことい関してはク…